「学校の先生が『中学数学は将来役に立たない』と言っていました。先生もそう思いますか?」
とある生徒から尋ねられました。
「高校数学に取り組む時には役に立つ」という回答もしましたが、それはあくまで数学という教科の勉強においてその知識が役に立つという、狭い世界でのお話ですね。
中学数学で扱う知識事項については、確かに大多数の人は将来使わなくなるでしょう。そういう意味では、確かに役に立たないと言えると思います。
ただ、中学数学を勉強することは、勉強方法を学ぶ上ではとても有用だと考えています。
数学の問題は、答えも、答えを導き出すために取るべき手続きもはっきりしています。だからこそ、効率よい勉強のやり方を編み出していくには、絶好の教材だと思うのです。
数学の問題には答えがありますが、数学の勉強の仕方には、答えがありません。
そのため、以下のようにいっぱい問いを立ててみて、それに答えるかたちで、やり方をいろいろと工夫してみることができます。
・どの問題に取り組むか?
→(例)問題集のLevel. A問題
・どのくらいの分量取り組むか?
→(例)試験範囲の問題3周
・いつまでに取り組むか?
→(例)テスト7日前までに1周、直前までにもう1周
・同じ間違いをしないためにはどう工夫すればよいか?
→(例)間違えた問題集を作る/3日に1回解き直す
・ポイントをおさえるにはどう工夫すればよいか?
→(例)要点を赤ペンで書いておく/どの定理や公式を使ったかを書いておく/人に説明してみる
・復習しやすくするにはどう工夫すればよいか?
→(例)ノートのページを半分に分けてみる/何度も間違える問題に☆印をつける
繰り返しになりますが、自分に合った勉強方法を試行錯誤しながら編み出していくには、中学数学はちょうどいい教材だと思います。
ぜひぜひ、皆さんも試行錯誤する過程も楽しんでいきましょう!