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勉強してるのに成績につながらないのはなぜ?

時間をかけて一生懸命に勉強している(ように見える)のに、なぜか試験の点数が低い、というパターンがあります。
せっかく頑張って勉強しているのに、手応えとして返ってこないと、精神的にもちょっときついですよね。

 

その理由として、土台となる前年度以前の学力に抜けがある、など根本的なことの場合ももちろんありますが、実際に勉強をする前の段階、いわゆるハウツーの部分でうまくいっていないこともままあるように思われます。

 

そこで本日は、時間をかけた勉強が点数に繋がらない理由を大別して3つご紹介します。
もしどれか心当たりがあるものがあれば、少し意識してみていただけるといいかなと思います。

 

1.「分かった」と「できる」を区別していない
学校や塾で解説を聞いたり読んだりして、「分かった!」とはなるのですが、逆に「分かったからここはもう大丈夫」と次に行ってしまい、演習が足りていないまま試験を迎えているパターンです。
分かってはいるので、後から解説を見たり、聞いたりすると「解ける問題だったな」と感じ、「たまたま思いつかなかった」「睡眠不足だった」という風に考えてしまうことがあります。
しかし、このようなことを二度以上試験後に思ったことがあるのなら、演習不足を疑いましょう。「分かった」と思ってから手を動かして問題数をこなし、初めて「できる」といえるようになります。「分かった」と「できる」が別の状態であることを意識してみてください。

 

2.「やりっぱなし」にしている
特に自宅で勉強をするときにありがちですが、せっかく演習をしていても、それに〇×をつけただけで終わらせてしまうことがあります。
しかし、間違えた問題を解けるようにする過程を含まなければ、それはどれだけやっても「既にできる問題ができることを確認しただけ」というような、あまり意味のない演習になってしまいます。また、「問題が解ける」というのは結構楽しいことなので、何周も問題集を繰り替えしていても、ついつい解ける問題ばかりをピックアップしてやってしまっている、ということもあります。

自分が「できなかった」問題にフォーカスを当てて、

どの問題を間違えたか
どういう間違い方をしたか
どの過程が分からなかったか
次に似た問題をみたときにどうすればいいか

をしっかり考えてみましょう。

 

また、中学受験の場合などで週ごとに新しい単元がどんどん入ってくる時期は、時間が経つとなにをどう間違えたかを忘れてしまうことも多いです。都度きっちり習得できればそれにこしたことはありませんが、それが難しいときは、ノートに問題を張り付けたり、メモを残したりして、大きなテストの前に「これを間違えたんだったな」と復習すべき箇所や、自分のミスの傾向が直観的に分かるような備忘録を作っておきましょう。

こちらは、当塾の講師が自身の経験をもとに「できなかったノート」の作り方を生徒に提案している授業の様子です。

 

3. どこが大事なポイントかが分かっていない
どこがポイントなのか把握できておらず、すべてを一様に覚えようとしてしまうことで、時間や気力などのリソースを消耗してしまい、結果として試験時に、ぼんやりとした曖昧な記憶しか残っていない、というようなパターンです。
その中にもいくつかバリエーションがあります。

 

1つ目は、社会などで一問一答としては覚えているけれど、それぞれの知識が連関しておらず、1つのキーワードの入力に対し、機械的に1つの単語を出力しているような場合です(いわゆる「中国語の部屋」のような状態)。
それぞれの知識が相補的ではなく、独立しているため、記憶にかかるコストが大きくなります。
それでも小学校や中学校の始めは雑学的にうまくいくこともあるのですが、その感覚で続けていくと、学年が上がり、量とともに質も求められるようになってくるにつれて、苦しくなってしまいます。
高校の学習では、事象と事象のつながりや、与えられた条件から考察を行うような記述問題も増えてきます。最初にインプットする際はもちろん丸暗記でも構いませんが、その中から徐々につながりを見つけていきましょう。

 

2つ目は、なにを覚えたらいいかが把握できていないパターンです。
例えば数学の教科書には、都度導いていたらそれだけで試験時間が足りなくなるだろう公式と、その公式の一か所を弄るだけですぐに導出できるような公式が載っています。これら二つの式の暗記における重要度はまったく異なりますが、その公式についての情報を知らない状態では、それらを見分けて、優先順位をつけることができません。
同様に社会などの暗記メインの科目であっても、重要度の濃淡が存在します。その濃淡(大枠と細部 / 軸になる事象とそこから派生したもの)を意識して暗記してみましょう。

 

あるいは、「大事なポイントとか言われても、それが分かったら苦労しないよ」という方もいるかもしれません。
確かに、歴史のような科目だったら、流れを軸にしてツリーを枝分かれさせていけばいいですが、いきなり出てきた炎色反応の知識がどれくらい大事か、というのは最初のうちは分からないですよね(実は、先生が変な語呂合わせまで使って覚えさせようとしてくるものは、教科を問わずだいたい大事です)。

 

その場合、前回受けた定期試験の問題と、そのとき使っていたノートやプリントを引っ張り出してみましょう。そして、
「この先生は長文テキストの単語から10点分出しているな」
「問題の6割は教科書のA問題から出ているな」
「プリント配らずに板書で済ませたところの出てる率がすごい……」
というように、学校で使った教材のどこから何点分出ているかを分析してみてください。その後、分析結果を意識しながら、授業を聞いてみると、「先生がこういう言い方しているときの箇所は試験に出やすいんだよね」という風に授業における〝濃淡〟が少し分かってきます。

 

この方法は対出題者的な側面があり、勉学においてあまり本質的でないように思われた方もいるかもしれませんが、これは与えられた情報を体系的に俯瞰する練習でもあるので、そこから対単元、対教科、最終的には対学問と視野を広げていっていただけたらと思います。

 

また、結局のところ先生が出題したいのは、基本的にはその単元の理解度が測れるような問題なので、その先生が出題する問題に対応できるようになっているときには、意外と単元に対する理解も深まっているはずです(もちろん、先生にもよりますが)。
試験の後は「間違い直し」だけでなく、「出題元探し」も是非やってみてください。

 

 

以上、何点か見ていきました。

 

まとめると、
「分かった!」と思ってもきちんと演習をする
間違えた問題を把握して、それが解けるようになる自学の仕方をする
物事のつながりを意識する
「試験に出そうなところ」という考え方を意識してみる
出題元探しをしてみる
ということになります。

 

勉強量がきちんと結果に反映されるようになると、気持ちに余裕ができてきて、視野も広がり……と良いサイクルに繋がっていくので、勉強が楽しくなったり、部活と両立しやすくなったりと、色々やれることも増えてくるかなと思います。
なにより、努力した分には結果が伴ってほしいですよね。
もし上記で意識していなかったものがあれば、参考にしてみていただければと思います。

 

 

 

余談ですが、塾で勉強をしているのに成績が上がらない……という場合では、「塾でやってるから」という心理が働き、学校の授業を無意識のうちに聞き流していたり、「今日はもう塾で勉強したから」と家での学習を減らしていて、実は塾に来る前よりも総勉強時間が減っている、というようなパターンが原因として存在しているように感じます。塾の授業時間はあくまで EXTRA として、勉強の時間とは別カウントにした方がよいかもしれません。

 

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